毛布にはどんな素材があるの?

毛布の素材は、大きく分けて《天然繊維》《再生繊維・植物系》《合成繊維》《天然繊維と合成繊維の混紡》の4つに分けられます。

【1】天然繊維
(カシミヤ・アルパカ・ウール・綿・シルクなど)
植物・動物・鉱物などを原料とする繊維のことです。

【2】再生繊維・植物系
(マイクロモダール、モダール、レーヨンなど)
木材パルプや綿など天然素材を再生して作った繊維のことです。吸湿性と放湿性に優れ、環境にも優しい素材で、マイクロモダールやモダールは近年寝具業界でも注目されている素材です。

【3】合成繊維
(アクリル・ポリエステルなど)
石油などを原料とする化学繊維のことです。

【4】天然繊維と合成繊維の混紡
(綿×アクリル・綿×ポリエステルなど)
それぞれのメリットを掛け合わせたハイブリット素材です。

それぞれの素材に特徴があり、肌触り、暖かさ、取扱い、価格などの違いがありますので、用途やご予算にあったご自身にぴったりの毛布を選びましょう。


※同じ素材を使用していても、製品の厚みや織り方によって保温力や軽さは異なりますので、こちらの表は大まかな目安としてご覧ください。

 

カシミヤ山羊から採れる最高級の天然繊維で、繊維の宝石と呼ばれています。一頭からは約200g程度しか採取できない貴重な繊維です。他の獣毛繊維より繊維が非常に細くなめらかなので、肌触りが非常に柔らかく、光沢があります。色はホワイト、ブラウン、グレーがあり、特にホワイトは染色時の汎用性が高いため高価になりますが、品質に差はありません。繊維の細さによりグレードが変わり、細い繊維ほど価値が高くなります。

〈メリット〉
・上品な光沢と独特の滑り(風合い)があり、高級感がある
・しなやかで柔らかく、肌触りが良い
・軽量で、保温性・吸湿性が高い

〈デメリット〉
・価格がとても高い
・デリケートな素材なので、お手入れはドライクリーニング

 

南米ペルーの高地に生息するラクダ科の動物の毛。毛の内側に空洞があり、空気が溜まるので非常に高い保温性があります。また、カシミヤやウールに比べやや太く直毛の繊維のため、毛玉ができにくく汚れがつきにくいので、耐久性に優れています。ベビーアルパカは、生後3ヶ月以内の生まれてから初めて刈り取られる毛のことで、希少価値が高く、通常のアルパカ繊維より細いので、カシミヤに似た柔らかく滑らかな肌触りをしています。

〈メリット〉
・保温性が非常に高い
・丈夫で、耐久性が高い
・なめらかな肌触り

〈デメリット〉
・価格が高い
・ご家庭で洗濯できない(ドライクリーニング)

 

吸湿性・保温性に優れたウールは毛布の王道と言えます。その繊維は絡み合った構造で、空気をたっぷりと含むため、保温力が非常に高いのが特徴です。ウールの生産量の約40%はメリノ種で、他の羊毛と比べ柔らかく光沢があります。薄手の製品は、保温力がやや劣るので、ある程度の厚みがあるものを選ぶのをお勧めします。

〈メリット〉
・保温性が非常に高い
・丈夫で、耐久性が高い
・静電気を帯びにくい

〈デメリット〉
・ご家庭で洗濯できない(ドライクリーニング)

 

毛羽の部分が綿(コットン)100%の綿毛布です。肌触りが滑らかでやわらかな風合いが特徴。肌にやさしく、一年中お使いいただけます。保温力は、ウールやアルパカなどの獣毛毛布と比べると劣ります。

〈メリット〉
・静電気が起こりにくい
・通年使用できる
・耐久性が高い
・ご家庭で洗濯できるので取扱いが簡単

〈デメリット〉
・吸湿性は高いが、放湿性にやや劣るのでこまめな洗濯が必要。
・やや重い
・保温性にやや劣る

 

熱伝導率が低いので夏は涼しく、冬は暖かい素材なのでオールシーズン使用できます。綿の1.5倍の吸湿性があり、かつ放湿性があるので、寝汗をかいてもさっぱりさらさらとした状態を維持することができます。保温性は、ウールやアルパカ毛布と比べると低くなります。

〈メリット〉
・光沢があり、高級感がある
・滑らかな肌触り
・静電気を帯びにくい
・軽い

〈デメリット〉
・保温性にやや劣る
・汚れやすく、摩擦に弱い(耐久性が低い)
・価格が高い
・ご家庭で洗濯できない(ドライクリーニング)

 

ぶなの木を原料とした天然由来の繊維モダールは、吸水性と発散性に優れています。天然素材ならではの通気性がもたらす、ふわりと爽やかな肌触りは、高温多湿な日本の梅雨から夏にかけては爽やかに、冬は保温力を発揮。シルクに負けない光沢と滑らかな肌触りながら、ご家庭で手洗いもできる高品質な素材です。マイクロモダールはモダールに比べ繊維が細く、滑らかで軽い高品質の製品を作ることができます。

〈メリット〉
・通年使用できる
・吸湿性、放湿性に優れ、通気性に富む
・光沢があり、高級感がある
・滑らかな肌触り
・発色性が良い
・ご家庭で洗濯可能

〈デメリット〉
・価格が高い

 

ウールに似た風合いを持っており、軽くて保温性に優れる素材です。染色に向いているので、鮮やかな色味を表現できます。アクリル100%や他の合成繊維と混紡した毛布のは、静電気が起こりやすく吸湿性も劣っているので、寝具としてはあまり向かない素材といえます。綿と混紡した場合は、両素材のデメリットを補い合うことができ、保温力のあるの毛布に仕上げることができます。

〈メリット〉
・軽い
・価格が安い
・耐久性があり、保温性に優れている。
・肌触りはふっくらとソフト。
・虫食いの心配がなく、保管がラク。
・ご家庭で洗濯できる
・発色が良い

【デメリット】
・吸湿性があまりないため、蒸れやすい。
・静電気を帯びやすい

 

最もリーズナブルな素材ですが、ポリエステル単体の毛布は機能面では他の素材には劣っています。綿と混紡した場合は、両素材のデメリットを補い合いながら、適度な暖かさを持った軽い毛布に仕上げることができます。

〈メリット〉
・もっとも価格が安い
・軽い
・速乾性がある
・耐久性がある
・ご家庭で洗濯できる

〈デメリット〉
・肌触りが良くない
・静電気を帯びやすい
・同じ合成繊維のアクリルより保温力が劣る
・吸湿性に劣るため、蒸れやすい。

 

綿×アクリル、2つの繊維の良いところを組み合わせた毛布。丈夫で吸湿性が高く、静電気が起こりにくい綿と、軽くて保温性に優れるアクリル。両素材を混紡することで、お互いのデメリットが軽減され、ほどよいボリューム感とソフトで滑らかな肌触りが特徴。【保温力】【軽さ】【肌触り】【耐洗濯性】【価格】全てのバランスが良く、コストパフォーマンスが高い素材と言えます。

〈メリット〉
・比較的価格が安い
・吸湿性がある
・速乾性がある
・耐久性がある
・ご家庭で洗濯できる
・合成繊維のみに比べ、静電気を帯びにくい

〈デメリット〉
・獣毛毛布と比べると、保温力がやや劣る

 

綿×ポリエステル、2つの繊維の良いところを組み合わせた毛布。両素材を混紡することで、お互いのデメリットが軽減され、軽さ・リーズナブル・やわらかな質感・取り扱いやすさが特徴の素材です。保温力はやや劣りますが、持ち運びにも便利な軽さと適度な暖かさで、毛布としてだけでなく、リビングなどに置いて肌寒い時にもサッと使用していただけるので【一年を通して使える】使い勝手の良いアイテムになります。

〈メリット〉
・比較的価格が安い
・通年使用できる
・吸湿性がある
・速乾性がある
・軽い
・肌触りが良い
・ご家庭で洗濯できるので取扱いが簡単

〈デメリット〉
・保温性がやや劣る

 

弊社では、以下の素材の毛布をお取り扱いしています。
●カシミヤ
●アルパカ
●ウール
●綿
●マイクロモダール
●綿×アクリル(綿混毛布)
●綿×ポリエステル(フリース)

毛布選びに迷った際は、お気軽にお電話やメールでお問合せください。
ご予算とご希望に沿った毛布をご紹介いたします。